一組のゲイのカップルの間に「子供を作りたい」と言うヘテロの女が割り込んで来る話。全体的には「 About a boy 」と同じような感想を持った。誰かには誰かが必要だが、それが家族や恋人である必要はない、そういう話。
 長く連れ添う事が稀なゲイ・カップル。将来を思ってみても、養子でも貰わなければ家族が増える事はない。方や女は、長らくの不摂生(不特定の男との性交)が祟り子宮に陽性の筋腫が見つかる。出産をする気がないのなら摘出してしまえば良いのでは?と医師に薦められる。

 この映画の中では、家族制(核家族でさえ)は否定されている。将来の孤立(孤独)から生涯救ってくれるほど確固としたものではないという理由で。であれば、利害(それだけではないが)の通じる相手を見つけ、一緒に生きていくのが進むべき道ではないか。

 印象に残った台詞。ゲイ・カップルが些細な喧嘩の後にベッドで強く抱き合う。片方が言う「苦しいよ。」そしてもう片方が答える「寂しいよりいいじゃん。」