子どもというのは、万国共通、常に大人になりたい、大人になりたいと思っている存在である。常に大人と同じ土俵で勝負したいと思っている。金沢21世紀美術館の「もう一回券」が七千枚も回収されたのも、子どものそういう気持ちを捉えたからだ。「ぼくには、わたしには切符があるから、お母さん、お父さんも一緒に行こうよ」と親を誘う喜び。美術館に来ても、親とは別に自分は自分の切符を出す、この喜び。この気持ちが大人には解っていない。
蓑豊著『超・美術館革命ー金沢21世紀美術館の挑戦』角川oneテーマ21 2007年 p.108
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