今現在35歳以上で、中途半端に不真面目な青春を送っていたであろう人が思わず反応してしまう Dead or Alive のアルバム(これはリミックス盤だけど)。まあ、飽くまで僕のイメージだが。その昔、若者が毎夜大音量の音楽に合わせて身体をくねらす場所をディスコと呼んでいた頃に、場所を限らず彼方此方で流れていた。余りに流行っていたのでついには歌番組にまで登場するのだが、そういうのを二度観た事がある。はっきりとは覚えていないがザ・ベストテンとかそこら辺の番組。曲はたぶん「 Something in My House 」か「 You Spin Me ‘Round 」で、どっちがどっちだったのか覚えていない。

 最初に観たのはロンドンに在る教会からの中継で、牧師が説教を垂れる教壇のような位置に Pete Burns が立って歌っていた。その姿がもの凄く格好良くて、僕は踊り出しそうになるくらい興奮したものである。
 そして次に観たのもテレビ番組で、今度は実際にスタジオに来ていた。演奏が始まり中央で謳う Pete Burns の両脇には皮のライダーズジャケット(若しくはベスト)を着て、皮のショートパンツを穿いたハードゲイ風なダンサーが踊る。イギリスは凄いなあ、と感心しながら僕はその光景を眺めていたのだけれど、途中でその二人のダンサーが踊りながら腰のベルトを外し始めたかと思うと、サビのパートで外したベルトを股に通して、そしてなんとビートに合わせて股間を擦り始めたのである。
 当時の僕はまだ成人する少し前のカピカピの童貞であったが為(いやそうでなくても)びっくりした。ゴールデンタイム放送に堪えない衝撃的な映像であった。歌番組でそんなにも衝撃的な映像を観るのは「い・け・な・いルージュマジック」のPVの中で忌野清志郎と坂本龍一がディープキスしている映像を観て以来であった。(リンク先の映像ではしてませんけどね)