ここ三週間ばかり仕事に忙殺されていて、それがようやく一段落ついたところで、何だか虚ろな気分に陥ってしまった。忙しく立ち回っていた時との落差なのだろうと思っていたのだけれど、でもそれならそれで、忙しい間に出来なかったあれこれをやろうと解き放たれた気分になりそうなものであるが、そうはならないのである。どちらかと言えば何もしたくない。いや、積極的に何もしたくないのではなく、特に何かをしたいという気分になれないという、消極的なものだ。自分の中のあれしたい欲やこれしたい欲が消失してしまったかのようだ。はてさて、これは一体どういう事なのだろうか。

 何となく軽い鬱状態に似ている気がする。しかし、確かに忙しかったがそんなにストレスを溜め込んだ覚えはないし、冬鬱を患うには季節はそんなに深くない。さて困ったな。原因が掴めないと対処のしようがない。さりとてぼんやりと過ごせるような満ち足りた気分でもないのだ。何かしらスカスカしていて、ひんやりと危うい。

 こうやって改めて文字にすると、自分が物凄く酷い状態にあるような気がしてきた。ああ、自分が心配だ。何かしら見つけなければとは思うが、見つけるようなものでもない気もする。些細な事であれ、何かに集中出来ていれば大丈夫だと思うんだけどな。例えそれが無理矢理でも。