Home > Art

DOG ON THE BEACH

フィギアスケート・グランプリ・ファイナル 2008

 そもそも僕はフィギアスケートに余り興味がない。スポーツなのかそれとも舞踏なのかハッキリしないところが好きになれないのだ。競技を試合と呼んだり演技と呼んだり一体何をさせたいのか。一つのプログラムの中で指定された頻度でジャンプを行う事が採点の対象となり、そのジャンプの回転数を競い合うところがスポーツたる所以なのだろうけれど、個人的には興味が持てない。それよりもそのジャンプを如何に美しく舞うか。その事の方が僕には興味がある。どうせならもっとバレエとかに近付いて行けば良いのにと僕は考えている。
 更にこの競技の放映に対しても色々と文句が有る。カメラはずっとクローズアップしたまま競技者を追い続けるので、スケーターの流麗な動きやスピード感が損なわれているような気がする。それに音楽を会場から拾わずに直接ラインで繋いで欲しい。細かな音が聴こえないではないか。しかも実況や解説が煩わしい。はっきり言って邪魔である。そしてこれは最近の傾向なのだろうけれど、総合格闘技のような変な盛り上げ方が気に入らない。一体何のつもりなのだろうか。

 で、これだけ文句を並べておいて言うのも何だが、昨日のショートプログラムを何となく観ていたら妙に気になってきて、結局今日のフリープログラムまで観てしまった。気に入らない部分は相変わらず気に入らないままなのだが、良いところだって在った。取り分け良かったのはキム・ヨナ選手。スポーツだから選手。
 音楽との親和性が一番高く、しなやかな肢体がとても美しく、スポーツという観点から観れば無駄に情熱的な演技にとても色が在る。彼女は優れた運動家であり舞踏家なのであろう。



 上の動画、最初は日本で放映されたものを載せていたのだけれど、削除されてしまったので韓国で放映された映像に差し替えた。実況の雰囲気もカメラアングルも随分と違うものである。

 ★

 そして実況や歓声を邪魔だと考える人はやはり居るようで、下記のような動画を見つけた。ミスの無い優れた演技の映像に音を重ねている。素晴らしい。

Yu-Na Kim " Scheherezade "


Yu-na Kim " Danse Macabre "
  • Last modified : 2008-12-30 16:12

12月のブルース

 明日から師走となるが、この季節というのはどうしてこうも色々な事に想いを巡らしてしまうのだろうか。僕が思うに、毛の生え揃う前から地域やら学校やら家庭やらで執り行われる、西洋かぶれの珍妙な祭りと日本古来の伝統的風習がこの月の後半にどっと押し寄せる為、幼少の頃からの様々な思い出がこの月に凝縮されている故であろう。それに思春期を迎えてからはこれに加え恋愛に於ける最大のイベントとして世間では認知されてしまっているので、どんなに抗おうと大なり小なり意識せぬうちにこれに踊らされてしまうのだ。
 夜に煌めくイルミネーションの暖かい輝きに照らされた幸福そうな恋人達の笑顔がいやらしいほどにクローズアップされる。しかしその笑顔の向こう、ずっと奥の方にピントを合わせれみれば、小脇にレンタルビデオ屋の包みを抱えた男女がそれぞれに、目立たぬように人の影に隠れ俯き加減に歩いている。ああ何と残酷な季節であろうか。数百万の人間が蠢くこの光り輝く街の中、何処を探しても慈悲たる心など見当たらないというか何を書いているのか判らなくなってきたのでもう止す。

Blues in December

  • 01. 12月 / Sion
  • 02. Still not a player / Big Pun
  • 03. Silent Snow Stream / Cornelius
  • 04. シークレットシークレット / Perfume
  • 05. Over the rainbow / Israel Kamakawiwo'ole
  • 06. No suprises / Radiohead
  • 07. 君といつまでも / 憂歌団
  • 08. Fingerprint File / The Rolling Stones
  • 09. Owari no kisetsu / Rei Harakami
  • 10. 老いぼれ犬のセレナーデ / Ego-Wrappin'
  • 11. 'Round Midnight / Miles Davis
  • 12. Oh! Darling / The Beatles

彼女はサイボーグ / クァク・ジェヨン

  • 2008-11-22 土曜日
  • Category - Art
  • Tag -
 言ってみれば童貞脳で創り上げられたドラえもんベースの恋愛物語。クァク・ジェヨンが監督で綾瀬はるか主演というだけの理由で何となく観に行ったのだが、観終えた後どうにも気になって仕方がないので次ぎの日にも観た。で結局3回観たのだけれどそれでも飽きたらずにとうとうDVDまで買ってしまった。ゲロを吐くシーンなんてどうやったって好きにはなれないし、観ていて恥ずかしくなるシーンが幾つもあったりするのに何故繰り返して観たくなるのか。
 この映画の中の綾瀬はるかが超絶可愛いという事ははっきりと言える。しかしそれだけでは説明できないので繰り返し観ながら色々と考えてみたのだが、よく解らない。僕はは自分が嫌いなものに関しては色々と考察してその理由を突き止めるのだが、好きなものに関しては「好き」という時点でそれ以上は余り考えなくなるようだ。なかなか考察するまでに及ばない。

 迫るくる危険から主人を守り、主人の不都合を退け手助けする事を最優先事項として行動するように造られたロボット。それを単なるプログラムであるとして感情を切り離す事が出来るというのなら、人と人との間に存在すると言われる愛情とは一体何だろうね。

B000051SVZ
  • Last modified : 2008-11-23 20:11

No Name - The collapse of the memory -

 つい調子に乗ってしまって、当初の予定からは予想だにしない結果を導き出してしまった事は誰しもあるだろう。例えばオムレツを作ろうとフライパンに卵を流し込んだは良いが長く掻き混ぜ過ぎて半円に形作るタイミングを逃してしまい結局スクランブルド・エッグになってしまったとか。例えば翌朝は早く起きなければならないので早めに床に着いたは良いが寝る前に少し漫画でも眺めようと読み始めたらどうにも結末まで追わないと気が済まなくなって結局3時間しか眠れなかったとか。それかもしくは初めてのデートで試しに言ってみたジョークが予想以上に受けてしまいそれならばと立て続けにジョークを繰り出し終いにはうっかりと下ネタを出してしまって結局は黙られてしまうとか。そういう風にして出来た一巻。シブく繋げようと思っていたのに段々と自分自身が盛り上がってしまって結局は騒々しく終わってしまった。

No Name - The collapse of the memory -

  • 01. The Theme / Silent Poets
  • 02. Loud Minority / United Future Organization
  • 03. Gaze / Sweetback
  • 04. Scary World Theory / Lali Puna
  • 05. Crystal Silence / Chick Corea
  • 06. Isabelle / Transistor Glammour
  • 07. Lady Stardust / David Bowie
  • 08. Thinking of you / Sister Sledge
  • 09. Sway / Xavier Cugat & His Orchestra

青画〜悲哀の行き先〜

 11月。晩秋の東京の空は寂しい。10月までの空に比べて晴れる日は少なく、また晴れたにしても陽射しが頼りない。真冬の空のように灰色に濁った雲が低く垂れ込める事もない代わりに、白けた薄い雲が全天に覆い被さり意識の上昇を妨げる。そんな天候の下、自身の体調に不安があった事も相まって鬱々として過ごす日々。よくない。実によくない。しかしそれがさして居心地が悪い訳でもないところが困りものである。この季節から冬に向けては気温が下がっていくのに比例して僕の気分も沈んでくる。毎年の事だからきっと身体の作りがそうなっているのだろう。何とか盛り上げたいのだがいかんせんその材料が何処にも無い。

Blue Painting - the destination of sorrow -

  • 01. 忘れものの森 / 安藤裕子
  • 02. きのうの世界 / Flying Kids
  • 03. 哀愁とバラード / ACO
  • 04. 甲州街道はもう秋なのさ / RCサクセション
  • 05. シドと白昼夢 / 椎名林檎
  • 06. マーチ / くるり
  • 07. 美しき人間の日々 / サンボマスター
  • 08. 恋の煙 / チャットモンチー
  • 09. 透明少女 / Number Girl

 で、曲を掻き集めてその気分的なシミュレーションとしてみたのだが、日本語の曲ばかりが集まって、そうするとどうしても意味の連なりを考えてしまうので余計に鬱々としてしまった。でも聴く分には問題はないと思う。最初安藤裕子がとても深いところから歌い初めるので頭の中がシーンとしてしまうかも知れない。でも大丈夫。段々と盛り上がってきて最後にはヤケクソで終わるから。
  • Last modified : 2008-11-15 22:10

苔と睡眠薬〜ハルシオン組曲〜

 Muxtape から 8tracks に変更した為に掲載し直す。それとなく教えてくれた(のだろう)人に感謝。

 ★

 その昔、頻繁に人に自分が好きな曲を薦めていた頃「日本語じゃないの?」とか「私こういうウィスパーボイス駄目なのよ。」とか、果ては「よくわからん。」とか「暗い。」とか、もう色んな言葉でダメ出しをくらう訳なのだが、その中で「眠くなる。」というのがよくあった。そりゃあまあ、皆10代半ばから20代初めくらいの年齢であったので、つまりその年齢の連中というのは男も女も、自分を興奮させてくれるものにしか興味を示さない傾向があるので仕方のない事なのだけれど。そう言えば若干一名、そういうのを好む奴が居たんだけど、そいつとは高校から別になってしまっていた。
 僕が未だ福岡の大学に通っている頃、福岡天神にある天神コアという商業ビルの7階に当時在ったライヴハウスに SION が巡業に来た。アコースティックギター一本で弾き語るツアーで、開催時が丁度12月だった為かアンコールで客達は「12月」を所望した。リクエストに応え彼は「では、12月、聴いてください。眠りたい人は、寝てください。」と言って歌い始めたのであるが、僕はその時初めて、音楽を聴きながら眠くなるというのは決しておかしな事ではなく、場合によっては人が眠る為の音楽が存在しても良いのだという事を確信した。後年、 J. S. Bach が不眠症のパトロンの為に作曲したゴールドベルグ変奏曲の存在を知って更に安堵した。ま、個人的にはこの曲では眠れないんだけどね。

 僕はいつも眠い、昔からずっと。20歳くらいの頃に不眠症になりとても辛い時期を過ごした経験から、僕は余程の事でもない限り眠る事を何よりも優先させる。治らない飲酒癖もその頃からの習慣だ。
 そして35歳を越えた頃から、夜眠る前に派手な音楽(やたらと高音が効いているやつとか、ビートが早いヤツとか)を聴きたいとは余り思えなくなった。洋楽でも邦楽でも、歌物でも器楽曲でも、どんなジャンルの音楽でもそれは関係ない。夜にそぐわない音は違和感しか感じない。細かい事を言えば、極度に疲れている場合は事情が少し違ってくる。一度興奮状態に持っていかないと眠れない。

 さて、またしても前置きが無駄に長くなったが、僕の最初の「マイ・フェイバリット・テープ@WEB」は心地良く眠る為の楽曲集である。これだけ書いておいて何だが、僕の思い入れなどとは関係なく、それぞれにお楽しみ下さい。

Moss and Sleeping Drag - Halcion suite -


 そして以下ににそれぞれの曲のライナーノーツみたいなものを記します。
  • 01. ランチ / くるり
     アルバム「さよならストレンジャー」から。四畳半フォークどころか縁側フォークとでも呼べそうな近接感。とは言え曲調はフォークでもないんだけどね。自分の生活がちゃんと自分のものであると感じられる気がしてくる。
  • 02. 向日葵はゆれるまま / 小沢健二
     アルバム「犬は吠えるがキャラバンは進む」から。ピアノと手拍子だけの伴奏で歌う泥酔音楽。最後のバーカウンターから崩れ落ちるようなところがとても良い。
  • 03. imagine / Gonzalo Rubalcaba
     キューバ人のジャズ・ピアニスト。アルバム「 imagine 」から。この曲聴いている限りではジャズを演っているようには思えないが、何となくアメリカ南部の匂いがする。それかホテルのバーで宿泊客の為に弾いているピアノ弾き。
  • 04. Turn me on / Nolah Jones
     アルバム「 Come away with me 」から。こういうアメリカ南部っぽい曲は眠りに有効なのか。それにしても Turn me on とはどういう意味なのだろうか。Light my fire とかと近いニュアンスなのかな。
  • 05. On & ON / Erykah Badu
     随分前に知人から「こういうの好きでしょ?」と薦められた曲。確かにストイラク。こういう夜の夜中に街のどこかで歌われているような曲は堪らなく好きである。
  • 06. Amai kage / Ego-Wrappin'
     ミニアルバム「 His choice of shoes is ill ! 」から。このアルバムに続く「 Swing for joy 」「 色彩のブルース」を含めてのこの場末な感じ、夜に紛れて棲息する人間の呟きは疲労と眠りを心地良く混ぜ合わせる。
  • 07. タイムマシーン / Chara
     アルバム「 Junior Sweet 」から。この曲を聴いていると僕は何故か武蔵野の夜を思い起こす。とは言っても僕は夜の立川や福生の辺りを友人の車で走った事がたった一度あるだけなのだが、どうしても思い浮かぶのだから仕方がない。
  • 08. Lei Pikake / Hapa
     アルバム「 Hapa 」から。スラックギターを習得したくてハワイに移り住んだアメリカ本土人と現地ハワイアンのデュオ。現在ではメンバーの入れ替え(ギターそのままヴォーカル変更)があったのだが、この頃はまさしく南国の天上の歌声である。
  • 09. 中央線 / 矢野顕子
     アルバム「 Super Folk Song 」から。もともとは The Boom の曲で、それもなかなか良いのだけれどこっちの方が夜が深い。僕は東京の東側に住んでいるのでJR中央線に関しては馴染みがないのだけれど、その光景は十分に想像出来る。
  • 10. 家族の風景 / ハナレグミ
     アルバム「音タイム」から。永積タカシの声は本当に耳心地が良い。それでいて家族の事など謳われたらしんみりとしてしまって思わず枕と毛布を探してしまう。弟達にも聴かせてやりたい。
  • 11. Tom Traubert's Blues / Tom Waits
     アルバム「 Small Change 」から。高校生の頃、同じデッサン教室に通って来ていた女の子から貰った My Favorite of Tom Waits の中に入っていて、それを聴いて以来ずっと好きな曲。ダミ声で歌う子守歌。
  • 12. オンブラ・マイ・フ / 村治佳織
     アルバム「シンフォニア」から。原曲はヘンデルのオペラ。木陰への愛を謳ったものであるらしい。という事からも伺えると思うが、僕にとっては最高の午睡曲。そう、午睡の為の楽曲なのである。その部分がどうも引っかかるのだけれど、今回はそこまで分けて纏める事が出来なかった。

 ★

 みんなもこれ聴いて仕事や SEX の最中に居眠りとかしたらいいじゃない!
  • Last modified : 2008-11-15 22:10

視覚的言語感覚

 僕は洋楽のCDを買う時、出来るだけ洋盤を買う事にしている。洋盤の方が安いという経済的な理由はこの際横に置いておくとして、僕が洋盤を好んで買うのは、洋楽のCDのジャケットやライナーノーツに日本語が記載されているのが何となく嫌だからである。この感覚を説明するのは非常に難しいのだが、例えば Led Zeppelin の四枚目のアルバム「 IV 」。CDは持っていないのでレコードの話をするが、このアルバムはジャケットにクレジットは一切記載されていない。これはバンドのメンバーの意向でジャケットに文字を入れたくなかったらしい。ここまで拘っているのに文字を入れてしまうのは無粋である。ましてや制作する際には意識する事すらない多国語の文字を入れるなんて事は冒涜に近い。(同じ理由で、現在煙草のパッケージに記載されている「肺がんの原因の云々」の文字が嫌で堪らない)
 解り易いというより極端な例を挙げてしまったが、要するに文字一つとは言えそれは全体を構成するデザイン要素の一つであるので、それを考えなしに変更するというのが気に入らないのである。

 因みにこの感覚は多方面に適応する。先日僕は前々から欲しかった Gaspard et Lisa の絵本を二冊買ったのであるが、随分前から何度も絵本コーナーに佇んで(おっさんが独りそんな場所に居る事を想像するとかなり変だが)品定めをしていた。しかしやはりどうしても日本語のタイトルや本文が嫌なので棚に戻していたのだ。そしてついに僕は思いきって紀伊国屋新宿本店の7階洋書コーナーでフランス語版を手に取った。これである。全く申し分ない。一瞬、全巻買ってしまおうかとも考えたが取り敢えずは止めておいた。何故なら僕はフランス語を全く解さないからである。しかしながら全く読めないのも悔しいのでポケットサイズの仏日辞典を一緒に購入した。絵本に書いてある文章くらいはイケるだろうと多寡を括っているのだが、今のところ何も手を付けていない。何故なら今「独りで学べる韓国語楽々スタート」というテキストを読んでいるからである。文字と発音でいきなり躓いてはいるけどね。
<< Prev || 1 | 2 | 3 |...| 17 | 18 | 19 || Next >>

Home > Art

Search this site
Diary
Feeds
Used Regularly
  •        
Attribute
  •  
Individual Taste
  •    
Staff Only

Page Top