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DOG ON THE BEACH

先送りの未来

  • 2004-05-11 Tuesday
  • Category - Days
  • Tag -
 今日はロスト・イン・トランスレーションについて他の人達がどんな事書いているのか検索して回っていました。人ぞれぞれ、気に入った気に入らないビル・マーレイがどうのこうの HIROMIX がどうのこうの藤原ヒロシがどうのこうの並んで観るほどではないレンタルで十分などなど・・・僕を含め観て「感じた」個人的な都合を羅列しているだけである。別にそれで悪いという訳ではないが、5エントリも読めばもうお腹一杯。そんな中ちょいと印象に残るエントリが一つ在りました。灯台もと暗し、自分んとこにリンクしてる Sekiya 氏のエントリ(一部ネタバレ)にこういう記述が。
 普通に『東京は人が住むところじゃない』とかいう台詞が出るように、普段こんな状態、街としておかしいなと思いながらも日常は進んでいて、とりあえずそういう疑問はまた明日!って先延ばしになっていく。そういう日常と、非日常のピュアな出会い、ときめきというスパイス。でも若い頃ってそういうことが日常だったよな、と振り返ってもキスどまり。そして先送りの日常に戻っていく。その舞台となった先送りしながら歪んでいく東京はもはや、しょうがないのかもしれない。
 先送りの日常、という言葉が腹にズンと来ます。選択する事を放棄した惰性の日常。何も選択しないという事は、取り敢えずは何も失わないという誤魔化し。未だ日常の域に達していない非日常的な選択肢は、それを失っても最小限の痛手で済む。現実ではなく、数ある可能性の中のたった一つを消去したに過ぎないから。やがてそれは白く靄がかったカーテンの向こう側へ仕舞い込まれ、甘い唾液を提供する思い出となる。痛みと伴う現実として引き込むより、自ら手放した可能性として振り返る方を選び取るという術。失わず、何も手に入れられないという法則。Sekiya 氏は東京という街を指して書いていますが、それはあらゆる側面に蔓延しているように思えます。少なくとも僕の日常には。くるりの " ワンダーフォーゲル " という曲の歌詞にこう在ります。

ハローもグッバイもサンキューも言わなくなって
こんなにもすれ違ってそれぞれ歩いてゆく
 痛みもなく、喜びもなく、ただ繰り返していく日常。やがて無に帰すまでの長い道のり。私の手のひらには砂粒一つ残らない。

Zazen Boys / Zazen Boys

  • 2004-05-10 月曜日
  • Category - Art
  • Tag -
 兼ねてから彼方此方で「良い」と聞いていたので買ってみた。・・・良い。妙に良い。Amazon のおすすめ評価には「向井秀徳エレクトリック狂乱節」とか書いてありますが、まさにそんな感じ。Number Girl の時の Television とか 初期のTalking Heads とかに通じる音質はそのままで、言ってみればそれに落語が混じった感じ。変な例えですが。ナンバガのゴリゴリにブリティッシュなヤツも大好きですが、これも好き。最初聴いた時は「ふ〜ん」という感じでしたが、後から何故か聴き返したくなる。妙なバンドです。つうか感じ感じってうるせえな俺。
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Lost in translation / Sophia Coppola

  • 2004-05-09 日曜日
  • Category - Art
  • Tag -
 観て来ました。上映館がシネマライズだったので若いヤツらが多そうで嫌だなあ、とか思って少し迷っていたのですが、部屋に籠もっているのも嫌だったので結局出かけて来ました。
 主演のビル・マーレイが可笑しくて仕方がない。映画館であれほど笑ったのは久しぶりです。" Lost in Transration " というタイトルにコッポラ監督がどれほどの意味を込めたのかは解りませんが、案外そこら辺にありそうです。変わって主演女優のスカーレット・ヨハンソン。・・・好みです。系統で言えばソフィー・マルソーとかイザベル・アジャーニとかですか。その昔「アンニュイ」とかいう言葉が流行っていた時期がありましたが、そんな感じ。

 因みにストーリーは・・・個人的にはどうでも良いです。アカデミーでオリジナル脚本賞とか取ってますが、どうでも良い感じ。どういう映画なのか簡単に述べようとすれば、HIROMIX の写真を映像化したような映画、ですかね。彼女の写真が作り出す雰囲気が好きな人にはお薦め。というか本人出演してるし、雑誌でのインタビューでコッポラ監督の発言の中に度々登場するし、少なくともコッポラ監督は HIROMIX の写真が好きなようです。ま、でもここら辺は情報不足。他にも気になる事があるので色々調べてみよう。

 ところで・・・検索してて気付いたのですが、HIROMIX と名乗る人(男女とも)が数人いるみたいなのですけど、一体何なんだろコイツラ。

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GO / 行定 勲

  • 2004-05-06 木曜日
  • Category - Art
  • Tag -
 この映画に興味を初めて持ったのは、と或る日記サイトで触れられていたのがきっかけである。クラブで催された友人の誕生パーティーに呼ばれ、退屈さから逃れるように落語をイヤフォンで聞く窪塚洋介扮する杉原の目の前に、柴崎コウ扮する桜井が入口から続く階段をゆっくり降りて来る。イヤフォンに拠って遮断された耳には故三遊亭円生の " 紺屋高尾 " の一席が耳障りの良い音楽のように吸い込まれる。この一席は花魁の話で、その行を背景に階段を降りてくる姿があまりにも艶めかしく、何度も繰り返して観てしまうといった文章だった。僕はそれがどんなモノか確かめる為にこの映画をレンタルしたのでした。

 結果として僕はこの映画が大変気に入り、一晩で三回見直した。しかし一番気に入ったのは前述の場面ではなく、冒頭の " グレイト・チキン・レース " の場面である。矮小なプライドの為の愚かな行為として取られがちな事であって(もしかしたらそうであるがこそ)も、当事者に取っては真剣に、そして楽しんでいるのである。最高最高。両拳を突き上げ地下鉄構の闇に走り去っていく様は、強烈な喜びを観る者に巻き起こす。薄暗いベッドの上に躍り上がらんばかりである。
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Monsieur Hire / Patrice Leconte

  • 2004-05-03 月曜日
  • Category - Art
  • Tag -
 連休中は思いっきり散財してやろうと目論んでいた僕ですが、貯金を引き出すのを忘れていました。・・・いや、財布の中に在る程度は持ち合わせているのですが、羽目を外して遊べるほどは入っていません。散髪して(まだ行ってない)映画を数本観ればそれで底を尽きます。ああ。
 まあ、そういう訳で地味に過ごす事にした訳で、取り敢えずヴィデオでも借りて来ようとレンタル店に赴きました。そして何故か急にフランス映画を観たくなりまして物色してみましたが、棚の半分くらいは何やら観た事のあるモノばかり。そう言えば10年くらい前に僕の中でフランス映画ブームがありまして、その時に手当たり次第に観ていたのです。そんな中でパトリス・ルコント監督の「仕立て屋の恋」を未だに観ていない事を思い出し、それを選び取りました。

 いやあ、予想はしてましたが、今結構陰鬱な気分になっています。でも不快な気分ではありません。このヴィデオを選び取った時点で僕自身はそれを受け入れているのですからね。映像はさすがに美しいです。「髪結いの亭主」の時にも思いましたが、被写界深度の浅い映像(ピントの合っていない部分のボケが強い)は対象への近さを感じ、映像の息使いを感じられるようです。物語の骨子がシンプルで、それだけに自分の感情を乗せやすい。人(男)に拠っては一度は夢想した事があるかも知れない、そんな(悲しい)物語です。
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Spinach-Tomato-Soymilk-Yogurt-Banana Mixed Juice

 一昨日の休みの日にミキサーを買った訳です。コレ。本体が金属で容器がガラスのヤツを探していたのですが、丁度良いモノがありました。しかも思ったより安い。というのも、コンランショップでステンレス製のジューサーが売っていて、それがやけに格好良いので買おうかと思ったのですが、¥30000もしやがるので諦めていたのです。それから比べれば¥5000もしないのですから安いもんです。

 んで、何処かに書かれていたレシピを参考に作ってみました。ホウレン草(3束)ミニトマト(2個)豆乳(250cc)ヨーグルト(大さじ3杯)バナナ(1本)これらを適当な大きさに千切りジューサーの容器へ放り込んでスイッチをパチン、と。・・・ん、言われる程緑色にならない・・・割りにはホウレン草の葉片が目立つ。何か手順を間違えたか? 取り敢えずガラスのボウルにシリアル(これ食うの何年振りだろ)を盛り、その上にジュース(というかソース)をかけて食べてみる。うむ、悪くない。やはりちょいとホウレン草を入れすぎたようで青臭さが目立ってしまっている。次回からは量を減らそう。そう言えば豆乳を意識して食した事がないので、どの部分が豆乳の味なのか判らない。あ、でも豆腐料理を出す居酒屋に入った時に湯葉を豆乳で絡めた料理を食べた気がする。て事はあの部分か・・・いやいやそんな・・・。しかしアレですね。ジューサーで食材切り刻むのって楽しいですね。必要もないのにスイッチをパチンパチン切り替えて遊んでしまいました。

Missing / 本多 孝好

  • 2004-04-30 金曜日
  • Category - Art
  • Tag -
 ずっと以前から書店に平積みされ、彼方此方の書店で薦められているのは知っていましたが、やたらと薦められるとウザったく思うし、表紙のデザインが喜多嶋隆っぽいので敬遠していました。しかしとうとう一昨日くらいにイトーヨーカ堂に入っている本屋で手に取りました。此処で紹介しているのは単行本ですが、僕が買ったのは文庫本です。Amazon には文庫本の画像しか用意されていなかったので、仕方なく文庫本の情報を使用しているに過ぎません。新刊でもないのに単行本は買いませんよ。物として所有したい場合は別ですが。

 この本は短編集です。ミステリ仕立てなので、最後にそれぞれの事件の真相みたいなモノが主人公の口から巧妙に語られますが、これまでの古来(私が読んだミステリ物のこれまで)のミステリのように、複雑に絡む事情の糸を解きほぐすような解釈の仕方ではなく、残酷なまでに当事者の感情に迫る訳です。本当はどうしたかったのか? どうして欲しかったのか? 容赦ないです。人の持つ欲求(希求と混同した)の深淵をちょっとだけ覗き見てみたい人にはお薦め。

追記:単行本は表紙デザインは喜多嶋隆っぽくはありません。ぽいのは文庫本。

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