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DOG ON THE BEACH

京都市バス 京都駅~大原

 1月6日、前日に歩き過ぎて飽きていたのもあってか、バスにでも乗って少し遠出をしたくなった。目指すは三千院と宝泉院。庭園を眺める事を目的とした1時間ほどの旅である。勿論イヤフォンから流れるBGMはくるり。
 そして、この道程が思いの外楽しくて今となってはその映像ばかりが目に浮かぶ。座席は狭く、僕如きの脚の長さでも前の座席の背中部分に膝がつっかえてしまう。それでも車窓の外を眺めていれば心躍るのである。路線は京都駅から烏丸、四条を抜け鴨川そして白川沿いの道を上流へと上っていく。鴨川では水面を鴨がよちよちと泳ぎ、白川では浅瀬にすっくと白鷺が立っている。河の下流から上流へと巡るのは楽しそうだなと夢想した事はあったが、実際に行ってみるとこれほど楽しいものだとは思わなかった。
 街を離れ、民家や人の姿が減っていく代わりに木々が増え、山が迫り川幅が細くなっていく。バス停でぽつねんと待っている人々を見ると早くバスに乗せてあげなくてはいけないような気分になる。もしかしたら今回の京都の旅で一番楽しかったのはこれかも知れない。偶然に乗り合わせた路線だが、今住んでいる関東でも、同じように河を遡る路線がないか探してみようかと思っている。

故郷という幻想背景

 年末年始に故郷へ顔を出すのが習慣になっている。そうして自分が生まれ育った土地に帰る度にいつも、何とも言いようのない複雑な気分に苛まれるのもこれまた常である。

 僕が生まれたのは如何にも取り残されたような田舎町で、帰る度に年々寂れていく街並みに淋しさを覚える事は、年老いて小さくなっていく両親の姿を見るのと同様に非常なる無力感を感じる事である。それでも両親や兄弟はその場所でしっかりと生活を続けていて、相変わらずな部分は相変わらずで、その存在に代わらぬ重みを持たせている。恐らく、彼等がもし死んでしまったとしても、後に僕の中に残るのはそういう部分なのではないだろうかと思っている。正確なところは実際にそうなってみなければ判らないが、何となくそう思うのである。

 廃れ朽ちていく部分が増えるのと同時に、新しく生まれ出る部分も増えている事も確かである。それは家族の事であれ町の事であれ同じ事。家族の誰かが目新しい何かに興味を持ち始めていたり、新しい知り合いが増えていたり、新しい店が開店していたり、新しい誰かが近所に住み始めていたりとかそういう事が色々と目に付く。確実に失われてしまうのは、かつて僕が見知っていた何か。子供の頃遊んでいた用水路が地下に埋設されてしまっていたり、登って遊んでいた神社の大木が伐採されていたり、通っていた保育園が空き地に代わり果てていたり。
 故郷とは、いつの時でも変わらぬ視線で自分を受け止めてくれる場所では決してない。勿論そういう部分が在る事も否めはしないが、それはある種の内なる幻想でしかない。自分にとっては故郷でも、現在は過去を塗り替え、自分自身の存在とは全く無関係に絶え間なく変化し続けているのだ。僕等は安心を得る為に故郷へと帰る。しかしそれと同時に過去と決別する為に故郷へと旅しているのかも知れない。

Love, day after tomorrow / 倉木 麻衣

 少し前に CD を整理していた時に(背表紙が無い為に普段は気付かないが)CD シングルをやけに持っている事に気付いたのです。椎名林檎とか宇多田ヒカルとか Cocco とか。発売日を調べるとほぼ同じ時期なので、何か僕の中で流行っていたのでしょうか。自分でもよく原因が掴めませんが、まあ、そういう時期だったのでしょう。しかしその中でタイトルの CD が混じっていました。・・・思い出しました。確か 1st シングルだったと思うのですが、FM から流れてきたのを聴いて「おお!」とか思って買ったのを覚えています。でもその一枚しか持っていないところをみると、あっという間に興味を失ったようです。

 実は去年の秋に沖縄へ出張した際に、58号線を車で那覇市へ向かって走っている時に FM 沖縄でこの曲が流れたのです。夕方頃営業先からホテルへ戻る途中の事。右手に水平線、灰色の雲にオレンジ色の光が混じり、まるで空が燃え落ちて来るような光景を車窓から眺めながらこの曲を聴いていました。「切なくて良いメロディだなあ」と(同行している社長と後輩の存在など忘れて)思い、東京に戻ったら是非 CD を手に入れようとメモっていたのですが・・・それっきり忘れていました。はは。まさか既に持っているとは・・・。

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27℃

 二日の間、東京を留守にしていました。出張で沖縄へ行っていたのです。現地の最高気温は摂氏27度。着陸してからの発着ロビーへの通路からして夏でした。オッケーオッケー。ボク、ナツダイスキデース。実は27・8度がボクの適温です。同行した後輩は「あっつぇー」と何度もこぼしていましたが。那覇市内に出ると、道行く人々は皆半袖のシャツを着てます。スーツなんぞ着込んでいるのは僕だけです。仕方ありません。東京の朝は寒かったのです。僕コート着てましたもん。

 気温は最適でしたが、肉体的・精神的に少々キツかったです。初日は5時起きで夜まで働き、夕食を兼ねて居酒屋で23時まで泡盛を呑んでたにも関わらず、その夜はなかなか寝付けずに3時就寝。原因は恐らく、寝る前に馳星周氏の小説を読んでいたせいでしょう。氏の小説を読んでいると常に脳が興奮状態になってしまうので、よく考えたらそれで眠れる訳ないですね。失敗失敗。4時間後には起きて、朝食を摂り、それからまた仕事。何も無ければグッタリとしていれば済むのですが、動かねばならず、仕事ですので色々在る訳です。すると睡眠不足のせいでササクレだった神経を逆撫でし、旨く事が運べない後輩にキツク当たってしまったりするのです。すまん。今度奢るから許してくれ。

 んで、その日は夕方の4時に飛行機に乗らねばならない。遅れ気味の仕事をギリギリまでやって、後は逃げるように現地を立つ。が、58号線は混んでる。レンタカーを返却し、空港に着いたのは出発時刻の10分前。電光掲示板には「登場手続きは終了しました」の文字。焦る後輩。僕はと言えば現地を立つ時点で気力を使い果たし、ずっと寝たふり。道中、後輩が僕に可愛そうなくらいに気を遣っていたのですが、僕はそれに気付かないふり。ええ、僕結構いやらしい性格してるんですよ。悪いなあ、とは思ってるんですけどね。済まない・・・でもレッチリの CD 貸したままだろう? だから許してくれ。

 結局飛行機には乗せて貰えました。持ち物検査では二人ともヴィクトリノックスのナイフで引っかかり、慣れた係員と共に発着ロビーをデカイ荷物持って走らされたりしました。・・・もう吐きそう。どうにかこうにか辿り着き、ゼェゼェ言いながら席に座った10分後には、二人とも爆睡していました。

 二日間留守にしている間に色々な事が起こっていました。誰かが解放されたり、誰かが告発されたり、誰かが帰って来ていたり、どうも社内の雰囲気が変だな、と思っていたらどうやら何かトラブっていたらしく上司と別な後輩が喧嘩していたり、すっかり忘れていた嫌な事を目にしてしまったり、ジャンク・メールが300通も来ていたり、巡回先のブログサイトが全部で100エントリ以上も更新されてたり、阪神が広島に三連敗して最下位になっていたり。日常というモノは結構ハードなのだなあ、と妙にズレた感慨が未だに麻痺した頭を過ぎる金曜日。
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