DOG ON THE BEACH
Dental Clinic Fun Club
数年前から通い続けている歯科医院がある。仕事場の近所に在って、虫歯が痛み始めたのをきっかけに登院したのだが、ついでに色々な箇所を治療していたら結局数ヶ月通うハメになったのである。かつてない程の時間をかけて一応全ての歯の治療が終わり、その後一ヶ月に一度、三ヶ月に一度と定期検診の期間を延ばし、去年の夏には「次回は半年後ですね。」とまで言われる程に回復した。
このような経緯を経て今年の初めにその「半年検診」を受けて来たのだが、最初は診察、そしてクリーニング、それからメンテナンス。という具合に数回を要して検診を行う予定である。
でもまあ、そんな話はどうだっていい。重要なのは、その検診を施してくれる歯科衛生士が美形だと言う事である。「可愛い」でも「美人」でもない「美形」なのである。誰に例えようもないので解り難いと思うのだが、見た瞬間「こりゃすげえ。」と思えるほどに顔の造作が美しい。以前は歯列矯正の金具をつけていた(それはそれで気に入っていた)のだが、今回見たら晴れて金具が取れたようだ。
さて、想像して頂きたい。そんな美形の女性に無理から自分の口を広げられて見るも無惨な歯や歯茎を凝視されるのである。引っ張られた皮膚につられて鼻はひしゃげて変な顔だし、涎も溢れている。何となれば鼻毛が二三本飛び出ているかも知れない。こんな恥辱を迫られる機会などそうそうないだろう。
そんな風にして短くはない時が経つ。好い加減に慣れるだろうと思うかも知れないが慣れない。毎回緊張する。加えて最近、彼女は腕を上げた(と言うべきか?)らしく、施術が一段落すると「楽にしてください。」と開け疲れた顎にそっと手を添えて閉めてくれる。
解って頂けるだろうか。優しく己の口を閉じてくれる事がこれほどまでに感動的だとは思わなかった。このまま病人か、はたまた老人になってしまいたいくらいなのだ。
未だこの後メンテ治療は続くのであるが、何となく、と言わず明らかに楽しみにしている己の性根が呪わしい。
このような経緯を経て今年の初めにその「半年検診」を受けて来たのだが、最初は診察、そしてクリーニング、それからメンテナンス。という具合に数回を要して検診を行う予定である。
でもまあ、そんな話はどうだっていい。重要なのは、その検診を施してくれる歯科衛生士が美形だと言う事である。「可愛い」でも「美人」でもない「美形」なのである。誰に例えようもないので解り難いと思うのだが、見た瞬間「こりゃすげえ。」と思えるほどに顔の造作が美しい。以前は歯列矯正の金具をつけていた(それはそれで気に入っていた)のだが、今回見たら晴れて金具が取れたようだ。
さて、想像して頂きたい。そんな美形の女性に無理から自分の口を広げられて見るも無惨な歯や歯茎を凝視されるのである。引っ張られた皮膚につられて鼻はひしゃげて変な顔だし、涎も溢れている。何となれば鼻毛が二三本飛び出ているかも知れない。こんな恥辱を迫られる機会などそうそうないだろう。
そんな風にして短くはない時が経つ。好い加減に慣れるだろうと思うかも知れないが慣れない。毎回緊張する。加えて最近、彼女は腕を上げた(と言うべきか?)らしく、施術が一段落すると「楽にしてください。」と開け疲れた顎にそっと手を添えて閉めてくれる。
解って頂けるだろうか。優しく己の口を閉じてくれる事がこれほどまでに感動的だとは思わなかった。このまま病人か、はたまた老人になってしまいたいくらいなのだ。
未だこの後メンテ治療は続くのであるが、何となく、と言わず明らかに楽しみにしている己の性根が呪わしい。
京都市バス 京都駅~大原
1月6日、前日に歩き過ぎて飽きていたのもあってか、バスにでも乗って少し遠出をしたくなった。目指すは三千院と宝泉院。庭園を眺める事を目的とした1時間ほどの旅である。勿論イヤフォンから流れるBGMはくるり。そして、この道程が思いの外楽しくて今となってはその映像ばかりが目に浮かぶ。座席は狭く、僕如きの脚の長さでも前の座席の背中部分に膝がつっかえてしまう。それでも車窓の外を眺めていれば心躍るのである。路線は京都駅から烏丸、四条を抜け鴨川そして白川沿いの道を上流へと上っていく。鴨川では水面を鴨がよちよちと泳ぎ、白川では浅瀬にすっくと白鷺が立っている。河の下流から上流へと巡るのは楽しそうだなと夢想した事はあったが、実際に行ってみるとこれほど楽しいものだとは思わなかった。
街を離れ、民家や人の姿が減っていく代わりに木々が増え、山が迫り川幅が細くなっていく。バス停でぽつねんと待っている人々を見ると早くバスに乗せてあげなくてはいけないような気分になる。もしかしたら今回の京都の旅で一番楽しかったのはこれかも知れない。偶然に乗り合わせた路線だが、今住んでいる関東でも、同じように河を遡る路線がないか探してみようかと思っている。
京都 / Motoko
- 2005-12-15
- Category - Art
- Tag - photograph / kyoto
京都の町や物・人を写した写真集。これまで観た京都を写した写真集の中では一番好きかも知れない。飽くまでも、現在も生き続けている町の側面を写し取る。優美で可愛らしく、朱の色がとても似合う。と、これだけ書くのも何なので、写真家について少し調べてみた。公式ページは、CDジャケットのコーディネイトと、アーティストのマネジメントをしている mili という会社のサイト内に在る。そこで、これまでの履歴を読む事が出来る。
それから、この写真集に関してのインタビューがフジ・フィルムのサイト内に在る。その町を通り過ぎる者の視線ではなく、その町に住み生活する者の視線で撮ったという話。町は、旅行者の目に届かない場所に、たくさんの「特別な風景」保有しており、それらに視線を向け切り取るというのは、とても愉しい作業だと思うのである。

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