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DOG ON THE BEACH

食卓の器

 今年になって、それまでに使っていた食器を落として割ったり、よくよく見ればあちこち欠けていたりして、それらの買い換えを言い訳にちょこちょこと器を買い揃えていた。本来なら直接自分の眼で見て、触って、それから選びたいのだけれど、そういう店をなかなか見つけられず、見つかるのはやたらと高額な器を扱っている店か、それともなんちゃって感溢れるしゃれおつ和風な店がどちらかであった。
 世の中に出回っている器がそれらだけであるはずがないとは思ってはいたものの、どうにも手段を思い付かず、仕方がないので手っ取り早く楽天に出店している陶器を扱う店を探したのだった。

 結果として、京都の陶工を何人も抱える店を見つけ、そこで酒器と皿、丼を買った。僕は流麗な文様の入ったものは余り好きではなく、かつ肉が薄いものも余り好きではない。ただそれは、自分が日常の中で使うという前提での話だ。自分の作る料理を盛りつける事を考えていくと、どちらかと言えば地味な形や色合いの物が適当であるように思えるし、うっかりと落としたりする事を考えると肉厚な方が安心である。それに、特にグラスやぐい呑みなんかでは、唇に器を当てがった時の厚ぼったさが、飲み物に柔らかさを与え、それを含めて美味いと感じる。日常で使う器の良さというのは、そういう事ではないのかなあ、と思っている。

 そして今は沖縄の陶器が気に入っている。器に繊細さはないが、上記の条件は満たしており、何より安い。京都の店と同じように何人もの陶工を抱えた店だが、値段はおよそ半分。恐らく他の地方の伝統的な器に比べても同じようなものだろう。この値段の差はどこから来るものなのだろうか。観賞用として用いられてきた歴史が浅いのだろうか。詳しく歴史を紐解いて行けば判るのかも知れないが、その事にはさして興味も沸かないので、調べないままであるかも知れない。取りあえず今のところは、使い心地の良い器を適度な値段で手に入れる事が出来れば、それで十分なのだから。

はぐれメタル魔神斬り@日本武道館 / くるり

 くるりのライヴは、2000年の 2nd アルバム「図鑑」のツアー「世田谷線旧型車輌を残そうキャンペーン」の一環で、渋谷公会堂で観た時以来だ。当時はツアーメンバーも三人きりで、ぎりぎり目一杯の演奏であったが、今回は5人。勿論曲目も違うが、以前とは違う落ち着きを感じた。演奏スタイルはさほど変わってはいなかったのだが、より流麗になった気がする。
 アルバム「NIKKI」について書いた時、僕はくるりは岸田繁のワンマンバンドだと書いたが、ライヴを観るとその考えが覆されるような思いだ。あの5人が揃わなければ、あの演奏は実現出来なかっただろう。5人きっちり揃った上でのロックンロール・バンドだった。ロックンロール・バンドだなんて書くと、酷く時代錯誤な印象も受けるが、本当にそんな感じだったのだ。
 一応、何処からか拾ってきたセットリストを書いて置こう。まあ、誰かしら書いているものだ。
  • お祭わっしょい( 6th Album -Nikki- )
  • Ring Ring Ring !( 6th Album -Nikki- )
  • Long tall sally( 6th Album -Nikki- )
  • Superstar( 6th Album -Nikki- )
  • Bus to Finsbury( 6th Album -Nikki- )
  • Morning Paper( 5th Album -Antenna- )
  • Baby, I Love You( 6th Album -Nikki-
  • Army( 4th Album -The world is mine- )
  • Tonight is the night( 6th Album -Nikki- )
  • Birthday( 6th Album -Nikki- )
  • ハイウェイ( Soundtrack -ジョゼと虎と魚達-)
  • ばらの花( 3rd Album -Team Rock- )
  • 虹( 1st Album -さよならストレンジャー- )
  • 青い空( 2nd Album -図鑑- )
  • 水中モーター( 4th Album -The world is mine- )
  • ワンダーフォーゲル( 3rd Album -Team Rock- )
  • ( It's Only ) R'n R Workshop !( 6th Album -Nikki- )
    【 Encore 】
  • 赤い電車( 6th Album -Nikki- )
  • 尼崎の魚( 1st Single B-side )
  • 東京( 1st Album -さよならストレンジャー- )
  • 街( 2nd Album -図鑑- )
 「Superstar」はアルバムで聴いている時からライヴ向きな曲だなあ、と思っていたのだが、やはり良かった。ギター一本のイントロ医から満を持したようにバンドが動き出すのが格好良い。「Baby, I Love You」は、今のアルバムだと一番キャッチーだと思っていたので、みんなで合唱するようなベタな盛り上がりをするのかと思っていたら、バンドの演奏もあっさりしていたし、客の反応もそんな感じであった。「ハイウェイ」「ばらの花」「青い空」を聴けたのが嬉しかった。「赤い電車」はライヴでは演らないだろうと思っていたら、しっかりとバンドで演奏した。「尼崎の魚」この曲は唯一聴いた事がなかった。などなど。

 非常に個人的な事を書くと、僕は日本武道館で「東京」を聴くのを楽しみにしていたのだ。念願が叶って嬉しい。そして何より、ラストに「街」である。びっくりだ。ヴォーカルで始まる曲だが、岸田繁が歌い出した途端、不覚にも泣き出しそうになってしまった。声は裏返り、酷く掠れているにも関わらず、岸田繁は更に声を張り上げる。気が付けば僕も一緒に声を張り上げていた。何度目かのサビのフレーズで、掠れていた岸田繁の声がくぐもりを見せ、次の瞬間突き抜けた。
 すっかり落ち着いたと思ってたら、今でもこんな曲が歌いたかったんだ。何だかとても嬉しい。

ハナレグミ Live at 日比谷野外音楽堂

 昨夜は少し体調を崩していたが、痛み止めとビールで誤魔化して日比谷の森へ行って来た。待望のハナレグミのライヴである。前々から観たかったハナレグミ。しかも野音でとくれば見逃す訳にはいかない。そんな感じでノコノコと行ってきた。んで、そのレビューでも書こうと思うのだが、どうにも一つの文章に纏める気力がないので、またまた箇条書きにて書いてしまおうと思う。でもよくよく考えてみると、箇条書きの方が文章の流れと関係なく書く、思いついた事を洩らさず書く事が出来るので、リポート向きな気がするなあ。
  • 開演時には未だ陽射しは明るく、心地良い風が吹いていた。客席から見ると、ステージの両側に青々とした木々がみっしりと繁っているて、青空からは小鳥の鳴き声が聞こえたりする。この季節の野音は良い。もちっと夏に近づけばもっと良いかも。
  • ステージの真ん中には、自宅から運び込んだであろうソファ。ラスタカラーのカバーがかけてある。ちょっと欲しいかも。
  • 永積の衣装(というかほぼ普段着っぽい)は、ツバ広のストローハットを被り、赤い長袖のTシャツにアロハを羽織り、8分丈の水色のパンツという出で立ち。外股で歩くので、さながら南国のジジィのようである。
  • 声のコンディションはCD音源で聴くのと変わらない。でもテンションは高め。素晴らしい。
  • 演奏者も座っていて、客も皆座っている。こういうユルい雰囲気のライヴって良いなあ。
  • 客層はやはり若い。しかも2/3は女子。中には靴を脱いで弛み切った感じで聴いている女子も。
  • 通路に座っている警備スタッフの学生と思しき、眉毛が逆八の次に繋がった背の低い少年。私の目の前のカップルがイチャつく度にじっと凝視するのはヤメロ。面白いから。
  • 永積のカバー好きは噂に聞いていましたが、昨夜も何曲もやりました。「そして僕は途方に暮れる / 大沢誉志幸 」「いかれた Baby / Fishmans 」「いちょう並木のセレナーデ / 小沢健二」「男の子と女の子 / くるり」「ダウンタウン / シュガーベイブ」その他に Bob Marley の曲(曲名は失念)と後二曲やったが、それは何か判らなかった。
  • このライヴには何人ものゲストが登場。と言っても僕に判るのはクラムボンの 原田郁子と、 Polaris のオオヤユウスケと、元 Tokyo No.1 Soulset で今は Nathalie Wise の Bikke くらい。
  • しかしもう一人、この日一番のスペシャルゲストは竹中直人。元々竹中がハナレグミのファンであるし、映画「サヨナラColor」の繋がりで本日の運びとなった模様。そう言えばライヴの冒頭で永積が竹中の物真似してたな・・・。竹中はピンク地に赤い変な模様の細身のスーツで登場。絶対何かやってくれるだろうと思っていたら、躓いて顔面から転んだまま起きあがらない。この日一番の爆笑。さすがだ。
  • 野音に来る度に思うが、この会場では立ち見席が一番居心地が良いように思う。会場全体を見渡せて楽しい。僕は途中でトイレに行ったり煙草吸ったりして、その光景を楽しんだ。
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