前回紹介した「ションヤンの酒家」と同じ監督の作品。この映画の主人公も「ションヤン〜」と同じく、傍目から見れば貧しく困難の多い生活を選び取る。彼等は雲上に見える経済的な豊かさよりも、家族や周囲の慣れ親しんだ人達・場所を選び取る。不確かな階段を登るよりも、確かな思い出と戯れる事を選び取る。どちらの映画にしても、現在の中国の近代化から身を翻して生きて行こうとしている人間を描いている。勿論、それについてどうこう書くつもりはないが、皆疲れているのだな。と、そう思ったりする。