前回に引き続きハワイアン・ミュージック。ハワイ出身の Keli`i Kaneali`i とニュージャージー出身の Barry Flanagan が組んだギター・デュオ。それがこの Hapa( Half の意)です。Flanagan のスラック・ギター(弦を緩めて弾く奏法)と Kaneali`i の柔らかく透き通った歌声が絶妙に重なり合って、本当に美しい。4曲目の ” Lei Pikake ” なんて涙が零れてしまいそうです。Flanagan は伝統的なハワイアン音楽に、Kaneali`i はアメリカ本土のポピュラー音楽にそれぞれ強い興味を持っていたそうですが、彼等についてはとても印象的な話を何処かしらで読んだ事があります。Flanagan はいつもギターケースを抱え、何処へ行くにも独りでシャカシャカ歩いて行くそうです。代わって Kaneali`i は家族と過ごす時間が多く、街を歩くにも家族を連れ立って、お互いに声を掛け合い笑いながら歩いているそうです。こんなにも対照的な二人が1983年に出会い、バンドを組むというのが面白い。私がその記事を読んで興味を持ったは良いが結局聴かず仕舞いで、ようやくその音源を手にしたのは今週の事です。その間に一体何年の月日が経ってしまったのでしょうか。全然思い出せません。僕がもたもたしている間に、このバンドは解散してしまったようです。悔しいです。でも一つだけ、その間に僕がどれだけ変わってしまおうとも、このバンドの名前を忘れていなかった事が嬉しかったりします。