DOG ON THE BEACH

A season passes. A castle can be seen. Where is a soul without a wound ?

雨の日の光景

 ふと思ったのだけれど、雨にずぶ濡れになりながら歩く姿が似合うのは、中学生もしくは高校生の男の子だけではないだろうか。

 小さな子供や年寄りは可哀想に思ってしまうからそもそも除外するとして。眺めている側からすると、青年や壮年の男性の場合は見かけるのは大概仕事中だったりするので、頑張ってるなぁとか、大変だなぁとか、何か嫌な事でもあったのかなぁとか、色々と複雑な思いで眺める事になるので美的観点は成立しない。それと同じ年頃の女性である場合は、本人達が雨に濡れる事を非常に嫌がり執拗に避けるし、濡れたら濡れたで地獄にでも落ちたような表情で歩いているので正視するのが難しい。仕事中の女性の場合は、男性に対するのと同じような感じか。で、中学生や高校生の女の子の場合は、一人だとやけに心配になるし、複数だと騒ぐのでうるさい。
 中学生や高校生の男の子は、自分がそうであった時の事を思い起こせば、傘を差すのは嫌いだし、そうするくらいなら寧ろ雨に濡れた方が心地良いと感じていたような気がする。そういう記憶も手伝ってか、彼らが雨に濡れていても一向に心配にならないし、可哀想にも思わない。とても落ち着いた気持ちで眺めていられるので、その姿を美しいと思うのかも知れない。どんな時でもそう思う訳ではないが、例えば季節は夏で、夏の制服を着ていて、緑の多い田舎道だという風に条件を揃えていけば更に良い。これは緑に白いシャツという色の組み合わせが美しいという事が大きいと思う。
 しかしこういう見方は多分に偏見を伴っている気はするし、眺めている人間がもし女性であるなら違った見方をするだろうとも思う。もしかしなくても、中学生や高校生の女の子に対して同じように思うのかも知れない。そうだとすると、あの雰囲気はあの年ごろに特有の質感なのか。それとも見る側の記憶が創り上げた幻影なのか。先日降った雨の日に、白いイヤフォンを耳に突っ込んだまま、半ば俯いた様子で自宅の前の道をとぼとぼと歩いていた少年を見た時にそんな事を考えた。

6 Comments

  1. ぼくは雨の日も風の日もランニングするんです… ちょうど1年まえくらいから、もっとも風雨がつよい夕刻にかぎって、ぼくがラストスパートをかける2つの百貨店のまえで、きまって1人の女子中学生が制服を濡らしたままやはり全速力でぼくの横を併走するようになりました。ちょっとやそっとの雨風では彼女もあらわれませんし、「う~ん養護学校かしら?」という疑念も瞬時にかきけすくらい眼力のつよい美少女だということもわかります。あるいは友だちはいないのかもしれません。
    でも心がわくわくするほど暗くなる(いわゆるデビルマン的気象の)夕ぐれに彼女はいまでもかならず百貨店のまえで全速力で併走するためにあらわれます。おそらく中学校を卒業したら彼女もいなくなるでしょうが、ちいさいけれどもほんものの真実はここにもあるようにおもわれます。

  2. タイトルは「初恋」でしょうか。
    何でしょうかねぇ、その子。そういう行動に出るという事は「今日彼は絶対に走っているはずだ。なら私も行かねば!」というアテのされ方をしているようですね。それを闘争心と捉えて良いのかは判りませんが、競走相手であると同時に仲間でもあるのかも知れません。ご存じかどうかは判りませんが、楠みちはるの「湾岸 MIDNIGHT 」という漫画を思い起こします。
    ところで、貴殿にお贈りしたい画像が一枚あるのですが、Gmail のアドレスにお送りしても構いませんでしょうか。

  3. ぼくはランニングのその少女が、この世にたいして強烈な呪いの感情をいだいているような気がしてなりません。匕首のように何かがぼくにも突き刺さってくるからです…
    いかなる画像でしょうか? ええGmailでかまいません。

  4. ふうむ、であれば貴殿の立場って何なのでしょうね。
    大したものではありません。ただのスナップですが、取り敢えずご覧に入れておきたいと思いましてね。では、お送りします。

  5. ありがとうございました!!
    こちらにてお礼のことばを述べさせていただきます。
    まさに聖域のおもかげとして、しかるべき機会に拙稿でつかわせていただこうとおもいます。
    そういえばこのブログはちかごろ画像がはさまれませんね。
    写真をとりあつかう領域と、文章をとりあつかう領域を
    2分なさったということでしょうか?

  6. ホントは現地に乗り込んで撮ったものをお贈りしようかとも考えたんですが、それやってると明らかな危険人物と判断され通報され兼ねないので諦めました。取り敢えずはそれでご容赦下さい。
    写真を載せない事にした訳ではなく、必然なだけですよ。今後も記事本文に対する資料としての写真なら載せると思います。ただし表現としての写真は載せないでしょうね。それは Flickr でやります。

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